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舞台:『ロールシャッハ2012』(小林賢太郎演劇作品)  [ラーメンズ関連のこと]

2010年に初演された舞台の再演、
KKP#7【ロールシャッハ2012】を観に行ってきました。

小林賢太郎演劇作品#7【ロールシャッハ2012】
images.jpg
脚本・演出;小林賢太郎
出演;久ヶ沢徹/竹井亮介/辻本耕志/小林賢太郎

この世界(かべぎわ島)の端っこにある大きな壁。
その壁の向こうを更に開拓する作戦のために、指揮官(富山塁)のもとに集められた
民間人3人(壺井貢、天森平吉、串田益夫)。
怒りっぽかったり、臆病だったり、生意気だったりする3人が、
それぞれの欠点を克服しようと別の自分を目指したり、変わろうとしたりしながら、
協力し合い大砲を撃つ作戦に挑む
・・・て、お話。

HPの告知で、「前作をオーバーホールします」と宣言されてたとおり、
初演とずいぶん変わっておりました。
ストーリーや全体的には同じだけど、
シーンがいくつかカットされ、場面転換もスムーズになり、
長すぎて(前は上演時間が2時間超えてた)中だるみ気味だった(と、私は思ってた)のが、
すっきり2時間以内にまとまっていた。
そして、新たな設定が足されていたりもしてました。
個人的に初演でのお気に入りのシーンがなくなって残念だったとこもあったけど、
全体的に見易く分かりやすくなってたな。


因みに、初演を見たときのレポは→こちら

大きく変わってたのは・・・(注:私の記憶ちがいだったらスミマセン)
・OPができてた。
 最初に富山さんの腹話術のシーンがあった後、ロールシャッハのロゴが幕に投影され、
 テーマ曲Augustが流れるっていう、オープニングらしいオープニングは、前はなかったよ・・・ね?
・舞台セットと人物の衣装がカラフルになってた。
 前作との大きな違いがコレ!地面も丘も、すべての土地の色が前作は灰色一色だったのに、
 今回はピンク黄色青赤・・・のまだら。
 服の色も、前はワンアイテム(時計とか靴紐とか)だけ黄色な以外は全部灰色系・・・だったのに、
 服は普通の色物だったです。
 あ、あとパーセントマンの衣装も赤青のツートンカラーなって派手でした。(前は白だったよ。)
・壺井さん出落ち(笑)。木の葉を掻き分け葉っぱを纏いながら登場しただけで会場爆笑でしたわ。
・壺井さんの壁うちが、テニスボールじゃなくて野球ボールに変更。
 (でも、ボールマジック的なのは健在。久ヶ沢アニキのドヤ顔も健在。)
・大砲の安全装置解除~装填~観測~発砲 までの練習の途中に、なんか微妙にダンス
 (スローモーションダンスとか)が加わってた。
・富山さんが最高司令官の息子っていう設定が増えてた!
 前作は、富山さんについては「曲芸師になりたい。」っていう願望設定以外は特になかったけど、
 父親のいない家庭で育ち、開拓隊に入ったときに最高司令官が父だと母から聞かされた富山さん、
 母や父に認められたいと思っているが、「じゃあ、富山さん自信の望みは?」と串田から問われる
 シーンが増えてたことで、彼にもキャラの深みが出てた。
 しかも、串田くんよりも年下だってことも判明!(笑)

前はあったのに、カットされてたシーンとしては・・・
・壺井鉄工所の嵐の中のバーベキュー大会
・串田が友達と電話で待ち合わせするシーン
・漫画の中のパーセントマンのシーンで、編集長が登場しない(ので、早着替えもなし・・・)
シーンが減ったことで暗幕代わりの黒スクリーンの上げ下げも減って、まったり感が軽減し、
テンポが少し上がってて良かった♪
前はスクリーンを使って投影してた絵(パーセントマンとか、串田の影とか)とかは、
テントの幕や立てかけた板を使って上手に使ってやってた。

などなど、他にももっと変化があったかもしれないですが、
こまごまとしたネタも含めて楽しかったです。

自分観に行ったのは、
東京公演@本多劇場、大阪公演@サンケイホールブリーゼ、神奈川公演@KAAT
の3つの会場。
公演が進むにつれてすこーしずつ変わっていたりハプニングがあったりするのも、
生の舞台の面白さですよね。

ジャグリングのシーンも、成功する回が多かったものの、何度も失敗してる回もあったり、
開拓隊体操の「宝を掘り当てて~」ってとこは、日替わりだったのか、掘り当てた宝を賢太郎さんが
だれかに渡すジェスチャーをしてアドリブさせてたり(アニキが渡された回は、プロテイン飲んでる
ジェスチャーだったし、竹井さんの時は、玉手箱的なことやってたりしてた・・・。)
大阪公演では、天森役の賢太郎さんが、一夜明けた後のシーンでメガネをつけてでてくるのを
忘れて、「めがね取りに行っていい?」て、素直に自己申告して取りに戻ってたり、
久ヶ沢アニキ(壷井役)のスピーチシーンでは、神奈川公演ではピンスポが加わってり、
役職任命後の賢太郎さん(天森観測手役)の喜び方がどんどんクネクネした動きになってってたり
(本人曰く「喜びのバネ」だそうですw)とか・・。
あと、私が観た神奈川公演では、カメラ撮影(DVD用かな?)が入ってたのですが、
オレンヂ君(串田役)が勢い良く台詞噛んで「レロレロレロ!」てすごいごまかし方してたり。w
そんなハプニングなんかもありつつも、
終始楽しくて、登場人物にどんどん愛着が沸いていった。。。

そして、劇中では反転しても同じだったシンメトリーの役名が、
エンディングの役者紹介では、テーマ曲に乗せて、スクリーンで反転してそれぞれの役者名に変わるとこも好き♪

KKPの舞台のいいところって、
分かりやすいストーリーと なんとなくユルめの空気の中に、
ちょっとしたメッセージ性と、いちいちつぼに入る笑い、
そして少~しの仕掛けが施されているところだと思う。
長編コントの雰囲気を漂わせながらも、どこか おとぎ話チックなところが、
見終わってからの後味の良さにつながってるのかな。


「なければ作ればいい。出来なければ練習すればいい。」
「怖いなら怖いまま、弱いなら弱いままやればいい。」
「イクラがキャビアになろうとするな、シャケになれ!目指すなら別の人間ではなく 次の自分。」
「何かを嫌いというより、好きなものを好きと言おう。」
などの台詞も、改めて好きな言葉だな と、思いました。


うん、楽しかった。


--------------
:My観劇履歴:
2012年10月20日(土)14:00~@本多劇場(東京)
2012年11月23日(金・祝)13:00~@サンケイホールブリーゼ(大阪)
                18:00~@サンケイホールブリーゼ(大阪)
        26日(月)  19:00~@サンケイホールブリーゼ(大阪)
2012年12月15日(土)14:00~@KAAT神奈川芸術劇場ホール(神奈川) 


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ミツコ

5回も行ってたのーー!さすが、ナナヨちゃんはそうでないと♪

そういえば前は長かったね(^_^;)

確かに、ユルい空気の中にドキってする台詞があるところが、
素敵やなと思うー。
私もまたなんか観てみたいす♪

by ミツコ (2012-12-19 14:01) 

nanayo

>ミツコさん
うん、ついつい何度か見に行っちゃいました。f(^_^)
10月、11月、12月、と、それぞれ違う劇場で見たので、
それぞれの土地のお客さんの雰囲気とかも違ってて、そういう部分も楽しんできたよ。
やはり舞台は楽しいわ!
by nanayo (2012-12-20 12:00) 

ルドルフ

前のレポも含め、何度もコメントすいません&返信ありがとうございます。
いつも長くなっちゃうんで、今回は驚いた一点をば。
初演の土地・衣装って(ほぼ)灰色一色だったの!?
地味だと思って変えたのかな。
劇場に入るときに貰うチラシセットの一番上にあったロールシャッハの、何だろ、ちょっと厚めの紙にも、うっすらと鮮やかなまだら模様が刷られてましたね。
と、ひとつ質問。nanayo様はグッズ買われましたか?自分はTシャツを買いました。満足。
今回もレポお疲れ様でした&ありがとうございました!
by ルドルフ (2012-12-21 00:51) 

nanayo

>ルドルフさん
そうなんですよ!初演のセットの色と真逆な勢いで変わっていたので、最初観てびっくりしました。
初演のフライヤー(チラシ)は白だったし、その点も今回の黒フライやーと逆ですものね。どんな意図があったのかが気になります。
グッズは私はパンフレットだけを。
NONA REEVESの郷太さんとの対談が嬉しかったので☆
by nanayo (2012-12-22 11:37) 

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