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舞台:【夏への扉】(演劇集団キャラメルボックス) [キャラメルボックスのこと]

今年一本目のキャラメルボックスの舞台は、
海外原作モノ。
大阪の千秋楽公演を観て来ました。

演劇集団キャラメルボックス2011スプリングツアー
【夏への扉】

 2011.2.27(日)14:00~@サンケイホールブリーゼ

[原案・原作]ロバート・A・ハインライン 
[劇作・脚本・演出]成井豊+真柴あずき 
[翻訳]福島正実 

[出演]畑中智行 / 西川浩幸 / 坂口理恵 / 岡田さつき / 大内厚雄 / 筒井俊作 /
實川貴美子 / 渡邊安理 / 多田直人 / 稲野杏那 / 林貴子 / 森めぐみ / 小笠原利弥


先に原作を読もうか迷ったのだけど、
ざっくりしたあらすじと、タイムトラベルものだということは知っていたので、
結局、小説は読まずに観劇。

時を超えるシリーズは、キャラメルボックスの得意分野なので、
期待しつつも、逆に言うと、時を超える話ばかりになっちゃうと、
他作品との差をどうつけてくるんだろう?同じ系ばかりじゃつまんない・・
って点が心配どころでもありました。
でも、観終わって、すごく原作のストーリーがしっかりしている作品!!てのが
一番の印象で、その複雑なストーリーと多くのエピソードを
約2時間の上演時間にわかりやすく展開させてくれてるため、
ちゃんと楽しかった♪


<以下、内容に触れています>




■ストーリー(公式HPより)
 1970年、ダニエル・デイビスは失意のどん底にいた。
 大学で機械工学を学んだダニエルは、親友と二人で会社を設立。
 ハイヤード・ガールと名付けたロボットの開発に成功した。
 が、婚約中の恋人と親友が仕組んだ罠に嵌められ、
 会社とロボットを奪われたのだ。ダニエルに残されたのは、
 飼い猫のピートだけ……。彼は裏切り者二人への復讐を誓うが、
 逆に捕らわれの身となり、コールドスリープの冷凍場に送られてしまう。
 そして、長い眠りから覚めた時、そこは30年後の、2000年だった!
 会社は?ロボットは?そして、愛猫ピートは?
 すべてを失ったダニエルは、起死回生の一手を打つ!



ストーリーの確固さが一番の印象・・と書きましたが、
そうだ!その前に舞台セットもとても印象的だったんだ。
基本、机や椅子くらいのセットチェンジ以外は、ワンセットで通すキャラメルの舞台。
今回は、ステージのバック一面にいくつもの扉があるセット。
その各々の扉の前に一人ずつ役者さんが立って台詞を順番に言う
モノローグとエピローグ部分は、視覚的にも心に刻まれたなぁ・・。

主人公のダンが、友人や婚約者に裏切られ、失意や復習のために
30年の時を行ったり来たりするのですが、
舞台設定は、原作に忠実に(?)1970年~2000年の行き来になっているのだけど、
ロボットや、コールドスリープ、タイムマシン・・・など、がっつりSFアイテム満載。
あのシーンとこのシーンが繋がって、あの時の真相はこうだったのか・・、
というような、ストーリーのパズルあわせも楽しかったです。
(ある程度予想できるんだけど、その予想が叶う気持ちよさ ね。)

ただ、やっぱりちょっと展開が速すぎて、
話の流れはちゃんと追えても、人物の心情に追いつく・・というか、
感情移入するのが若干きびしかった気もしました。
ダンが、恋人に裏切られた割にはその次の気持ちの切り替えや行動が
パキパキしすぎてるなぁ・・とか、
幼いリッキィを恋愛対象にするいきさつが都合よすぎないかい?・・とか、
後に親友になるジョンへ絶大な信頼をおく その動機付けが弱いかなぁ・・とか、
そのあたりだけが、原作を知らないものとしては、登場人物たちに気持ちを
同調するのに時間が足りなかった点かな、と感じてしまったの。
(まぁ、あれだけの主軸ストーリーを過不足なく入れ込むには、このスピード感は
仕方ないことなんだろうなぁ。だって、タイムものは、つじつま合わせが大事だから
原作からむやみにエピソードを削ったりできないものな。
そう考えたら、そこは目を瞑るか…)

でも、そんな風に(個人的には)感情移入するのにはスピードが速すぎた・・
と、思ったくせに、ラストに、ダンとリッキィがハッピーエンドになるシーンでは
ちゃんとジーンときちゃって、目が潤むほどになっていた自分。
ああ、これがキャラメルマジックか・・と、思う瞬間でした。
そうだ、そうなんだよな。
「スピーディーで追いつくのが大変なのに、
ラストシーンではいつのまにか感動しちゃってる。」
っていう、それこそが、キャラメルの舞台の良いところだったな。



もう少し時間を置いたら、原作をゆっくり読んでみようかな。。と思っています。
 

追・ そうそう。猫のピート、原作ではどんなキャラだか知りませんが、
   今回演じていたのが、筒井くん。みんなから「デカい、デカい」といわれつつも、
   あんなカバンに入る分けない!というようなボストンバックに入れられて運ばれたり、
   (上手にそう見せているだけだけど・・)、
   首根っこつかまれてシュンとなってたりする様子が面白かったよ。

   そのほか、ロボットを演じる役者さんの動きが見事だったり、

   大内さんの年寄り演技、とか、 ツボに入る面白要素も 色々あって楽しかったです。


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