DVD：『おいしい殺し方』：fine days：SSブログ

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DVD：『おいしい殺し方』　[映画のこと] [編集]

BSで放送されて、GYAOでも流れて、劇場でも公開されていたのに、
すべてタイミングが合わずに、今まで見逃してしまっていた
ケラさん脚本・監督のドラマ、今更ですがやっと観ました。
【おいしい殺し方】

出版社/メーカー: TLIP
発売日: 2006/08/26
メディア: DVD

ケラリーノ・サンドロヴィッチ作品ということもあって、
演劇的な匂いが満載の、ナンセンスコメディー。
料理学校の人気講師が殺され、その殺人事件を解決しようとする3人の素人探偵。
２時間モノのサスペンスドラマでよくある設定ですが、
サスペンス的な要素や、事件のトリック云々よりも何よりも、
絶え間ない小ネタが　いちいち面白くて面白くて、大好きです。

主役の奥菜恵さん演じる、料理ベタで男に振られると生徒にあたる小学校教師の
弾けっぷりもなかなかですが、
小劇場の役者さんがいっぱい出ているのがいい。
中心の3人のあと二人が、犬山イヌコさん（あの喋り方と台詞の「間」は絶品！）と
池谷のぶえさん（秘密兵器な存在感）。
3人の全くタイプの違う個性の掛け合いは、
「こんなの初めて見た！！」という、不思議ワールドになっています。
事件を追っているようで、３人３様に好き勝手やってたり、
かわす台詞がちぐはぐだったり、
不意に、コントか！？と思うようなことを普通にやってたり・・・、
なんとも言えない面白さでした。
オダギリジョーの【時効警察】ちっくなノリですね。

他にも、みのすけさんも、なんか怪しいキャラで出てるし、
個人的な注目どころは、なんといっても殺される料理講師の久ヶ沢徹さん！！です。
キザでセレブちっくな服装でスポーツカー乗ってる久ヶ沢さん　なんて、
それだけで笑えるんですけど。
片ピアス（それもスウィング）つけて、「ははははははははは」って笑ってるのなんて、
面白くて仕方なかったです。

なんだか、規制のドラマの枠にとらわれない構成がいいですね。
途中で、意味の無い（いや、あるんだろうけど）登場人物のインタビューとか入るし、
意味の無い（いや、あるんだろうけど）おかしなギャグが盛り込まれてるし・・・。
だからといって、ぐだぐだになり過ぎてなくて、　「ゆるさ」を上手く調節してあるので、
２時間たっぷり満喫できました。

小劇場好きな人にはたまらない作品だし、
そうでない人にも、脱力系サスペンスとして　めいっぱい楽しめる作品です。
こういうの好きな人　きっといっぱいいるんじゃないかな♪