舞台:『サボテンの花』(演劇集団キャラメルボックス) [キャラメルボックスのこと]
2月末の怒涛の観劇Weekを終えて、
今月観に行った1本目の舞台は、久々のキャラメルボックス。
最近、こってりした舞台ばかり(^^;)観に行っていたので、
なんだかとっても爽やかなこの舞台に、
心が清浄化されてきたような気がします。
【サボテンの花】 07.3.4(日)14:00@シアターBRAVA!
宮部みゆきさんの同名小説の舞台化。
今まで、キャラメルの小説原作モノ(スキップやクロノス)は、
いつも小説を先に読んでいたのですが、
今回、原作は読まずに観劇に挑みました。(特に理由はない。)
(どうやら原作とは、エピソードの展開や登場人物など
いろんな部分が少しずつ違っているそうですが、それなら小説の方も読んでおこうかな。)
ミュージカル・・・というほどではないまでも、今回の最大の見どころは「音楽劇」。
なかなか歌が沢山出てきて、賑やかで明るい♪
とくに、何度も登場する曲「Nothing Venture, Nothing Win」は
今でも耳に残っているほど印象的でした。踊りたくなっちゃいますね、あれ聞くと♪
特に、歌が上手いなぁと思ったのは、
低音の重厚感と迫力、ゲストのコング桑田さん。
やっぱりこの人、西川浩幸さん。
抜群な安定感とキレイな声、渡邊安里さん。
上のお二方は、言うまでもないけれど、
「あんりちゃんって、こんなに歌が上手かったんだー!!」と、いうのが
正直、今回一番の感想でした。
3人が飲みながら歌うとこ、好きだったなぁ。
ストーリーは、
ストレートで分かり易いところが、流石にキャラメルって感じ。
子どもからお年寄りまで、全てにヤサシイ出来上がりでした。
ただ、ちょっとだけ、言うならば・・・・、
心がざわめく要素が若干弱い。。。。ような気がしました。
これは勿論 好みの問題もあるので、あくまでも私的な思いですが、
なんだろ?観ていてとっても楽しくはあるんだけれど、
ドキドキはしていない自分がいた。
次どうなるの?っていう不安や期待、登場人物への感情移入、
それを何処に感じていいのか、迷ってしまった。
子どもたち、大学生のしずく、教頭先生、宮崎先生、
色んな人に焦点が当てられているんだけれど、
軸になる1人ってのをもう少し強調して欲しかったように思いました。
楽しいけど、切なくならない。。。そこが、ちょっと残念だったかも。
但し、ラストの方では、心にジンとくるものがありました。
小学校の卒業っていうエピソードが 自分の中で、
心揺れるキーワードだから特に。
一緒に過ごした友達と、
なにより、自分達の事をいつも応援してくれた先生っていう存在の大きさ。
子どもの自分達を、ちゃんと対等な立場で理解してくれる大人=先生っていうのは、
どんなに色々なことに影響があることか。
それを思い出させてくれた、そんな作品でした。
あったかかった。
さて、今回、なんだか若手陣がとっても頑張っているなと
思わせてくれる舞台でした。
舞台デビューを飾った新人井上麻美子さんはじめ、
小林千恵さん、阿部祐介さん、阿部丈二さん、多田直人さんは、
見事に12歳の少年少女らの生き生きさを出していました。
12歳の役・・・といっても、20歳になった時に彼らが思い出す8年前という設定なので、
決してランドセル背負った子供のふりをするわけではなく、
現在のシーンからそのまま回想シーンへ以降するところが
違和感がなくてよかったです。
阿部丈二さんなんて髭はやしたままやってたのに、それでOKな感じだったくらいだもの。
その他、流石、
観ていて安心する安定感で舞台を引き締めてくれる西川浩幸さんをはじめ、
岡田さつきさん、篠田剛さん、前田綾さん、青山千洋さんらの面々は、
それほど前には出過ぎないまでも、しっかり子どもたちを囲むように盛り立てていたし、
菅野良一さんは、お馴染みの虫ネタでいじられつつコミカルな役が楽しそうでした。
(初見の人にも、「虫好き」という役設定はちゃんと植え付けられていたと思う^^)
あと、久々の石原善暢さん!生で観るキャラメルの舞台はこれが初めてだったので、
ちょっと嬉しかったです。これを機会に、外部出演ばっかりじゃなくホームに根付いて欲しいな。
今回ゲストの、コング桑田さん。去年「ジェイルブレイカーズ」の所長役で観たのが
初めてでしたが、やっぱり貫禄ある人ですね。歌も上手いし、お茶目だし。
観る前はなんとなく、キャラメルボックスに出演ってのが意外な感じだったのだけど、
実際見てみて、「ああ、この舞台に必要だ」と実感しました。
西川さんが引き締め役であるのと同じように、
ともすれば軽くなりすぎちゃう若手中心の舞台を、しっかりと後ろで支えてくれていました。
そして、今までみた中で一番光って見えた渡邊安理さん。
ストーリーの中で、ずっと不思議な位置をキープしつつも
子ども達と戯れ、大人たちと語る。
明るく無邪気でありながら、悲しく陰がある部分をもつ。
そんな大事な役割を、抜群の歌唱力と元気な演技で見せてくれました。
ちっちゃいのに、おおきな存在にみえました。
最近、ホントに色んな劇団やプロデュース公演を観に行って、
かなりクセあるものだったり、マニアックだったり、
色んな意味で濃い舞台を観ているけど、
大掛かりなセットのチェンジも、派手な衣装の早がわりもないのに、
そんな、すっきり爽やか、観る人にとって間口の広い
キャラメルボックスの公演は、
やっぱり観に行くと元気をもらえる。
これからも欠かさず観続けて行きたいなと思いました。
その日のカーテンコールは、
阿部祐介さんのお誕生日だったので、
多田さんのギター伴奏で、会場皆でバースデーソングでお祝い。
だっちの1本締めもありました。
(3本締めは楽日までとっておくそうです。)
そういえば、ロビーには、お馴染みのみき丸(今回はサボテンになってた。)と、
その横に、だっちのカーテンコールの3本締めを集めたDVD発売の宣伝板がありました。
等身大?!
こんばんは。4日は盛りだくさんだったのですね!
だっちさんの締めまであったとは。
三本締めDVDは、懐かしい役者さんが映っていたりもして
なかなか面白かったです♪
一本締めも三本締めも、何回かしかやったことはないですが
あの雰囲気は大好きですv
by 冬生 (2007-03-06 00:46)
コメントありがとう。
4日は、阿部さんのお誕生日だったんですかぁ?
3日に観にいきましたが、ダッチの締めもなかったというか・・・お客さんもあっさり退場って感じでしたよ。いつも千秋楽を頑張っていってるので、ダッチの締めがないのが寂しかったよ。
by (2007-03-06 08:26)
今日の千秋楽見に行って来ます♪
前回は端のほうの席だったので今回はまだ、真ん中よりなので前回
チェックできなかったところを見て来たいです。
しかし、なぜ今日は夜の部なんだぁ~(笑)。新幹線の時間が‥‥
凄い微妙です(苦笑)。千秋楽は一言挨拶とかあるし、でもそれが
楽しみだったりしますけど(笑)。
ダッチの締めのあとな故にダッチマニア買っちゃいそう(笑)。
本当、キャラメルって間口が広くて暖かくなれる劇団ですよね。
次回の「まつさをな」が楽しみです。
明日はトライアスロンパスの申し込みだし。もちろん千秋楽狙います♪
by 蒼雲 (2007-03-06 12:38)
>冬生さん
そうなんです。千秋楽でもないのに、だっちの締めがあるのは
珍しかったんじゃないでしょうか?
それだけ、客席の拍手が鳴り止まなかったんですよ。
結果、何度も役者さんたちに出てこさせる形になってしまいましたが、
拍手を贈るしかできないから!っていう会場の思いが熱かったからだと
思います。
by nanayo (2007-03-06 21:36)
>momoさん
キャラメルの役者さんのお誕生日の日に公演を観にいくのは
初めてでした。
「誕生日を迎えてどうですか?」と西川さんに振られた阿部さん、
「ふ、普通です。」と、ほんとに普通なコメントで応えていました・笑
だっちは、DVDの宣伝をしたいらしく、しきりにアピールしていらっしゃいました♪
by nanayo (2007-03-06 21:40)
>蒼雲さん
千秋楽、いいなぁ♪
「まつさをな」は、楽日、狙うぞ!!
また、千秋楽観劇後のレポを楽しみにしていますね!
by nanayo (2007-03-06 21:44)
こんにちは。先週東京初日を観てきたので、お邪魔させていただきます。
すっごく心に優しい物語でしたね!
役者さんの誕生日ですが、私は結構その日ねらいで行くときありますね♪
昨年のハーフタイムシアターの時は、畑中さんのお祝いをドッキリでやったりしましたし、一緒にお祝いするのって楽しくないですか!?
阿部さんのコメント、らしくて素敵です(笑)
by (2007-03-18 14:25)
>万葉さん
「心に優しい」か。
まさにそんな表現がぴったりですね。
音楽劇・・・と、チャレンジ部分もありましたが、
「キャラメルってこうだよなぁ」って再確認させてくれる感じでした。
キャラメルでどなたかの誕生日の時に立ち会ったのは
今回が初めてでしたが、会場もみんな優しい感じになって楽しかったです。
阿部祐介さん、
「(日曜日の)お客さんが沢山入ってくれている日でよかったです」と、
ある意味爆弾コメントもしてました・笑
by nanayo (2007-03-18 22:50)