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舞台:『TAKE OFF‐ライト3兄弟‐』(小林賢太郎プロデュース) [ラーメンズ関連のこと]

「再演決定!」を聞いたときから楽しみでたまらなかったこの舞台。
正確には“再演”ではなく2006年公演の後半戦=ツアーの続き なんだよ
ってのを聞いたとき、すごく嬉しくなった。
だって、キャストもストーリーもテーマ曲もそのままの、
「あの3人」にまた会えるってことだもの。

【TAKE OFF -ライト3兄弟-】
  

観に行ったのは2公演。 
9/23(日)18:00~、9/24(月)14:00~ @シアターブラバ
 ■作・演出 小林賢太郎
 ■出演   小林賢太郎、久ヶ沢徹、オレンヂ 


はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。楽しかったーーーーーーーー。
なんだろ、去年も観終わって同じようなこと書いた気がするけど、
(去年のレポはコチラ
再びの興奮に、上がったテンションがおさまりません。
いっぱい笑って、元気になれた舞台でした。




公式HPのコメントで、「ムリムリっと進化しています」と書かれていたけど、
基本的にはストーリーや演出には大きな変化はなし。
前回と比べて、言い回しやニュアンスなど、多少台詞が変わったところや
省かれていたところはあったけど・・・。
去年物凄く暴走しすぎていたアドリブコーナーは最小限に抑え、
スマートにスッキリ仕上げた完成形を、しっかり きっちり見せてくれていた
・・・そんな感じです。

モチロン、空気感、盛り上がり所、ウケた場所、ハプニング・・・は、
公演ごとに違ってて、その都度のアドリブなんかは3人3様に、
応じたり かわしたり 付け足したり♪楽しさ満載。
そこが何度観ても飽きなくて、また観たくなっちゃう所以なんだろうな。


ストーリーを知っていて、3人のキャラも役割も知っているのに、
なんでこんなに毎回新鮮で観られるんだろう?ってホントに不思議になります。
「舞台は生ものだから、公演ごとに空気が違う」ってのは、
他にも色々舞台を観るのでよくよく知っていることだけど、
KKPほど強くそれを感じたことはないです。
ほんと、大好きだよ。


【TAKE OFF】はKKPでは珍しく(?)ストレートなメッセージ性の強い作品。
去年見たときには、
「価値のある遠回りはどんどんしなさい」って言葉が印象的だった・・・。
でも、“私ってば遠回りしすぎてどこに行きたいのかも見失ってるかも・・・”と
思ったりしていた時期が沢山あった。。。
そして、今回またこの舞台を見て
同じく、
「価値のある遠回りはどんどんしなさい」って言葉が心に残ったのにプラスして、
「やりたい事を見つけなきゃいけないという不安に駆られてばかりいないで、
既にパンパン出会っているかもしれない目の前の何かを見過ごさないようにしなくちゃ」
っていうような言葉に胸を打たれた。
(台詞の細部は覚えてないので正確じゃないよ。)
ストレートすぎるくらいストレートな メッセージ。
だからこそ、気持ちにささる。
今、この時期に、この舞台を観られたことに感謝。

“笑って元気になる” 以外にも、こめらたメッセージから元気になれる要素をもらえるなんて、
KKPでそんなことが起こってもいいのかい!?(←偏見^^;)って思っちゃったけど、
やっぱり【TAKE OFF】って、特別な演目だなって改めて思った。
パンフの中の対談で、
【TAKE OFF】は演目じゃなくて一つの劇団みたいだ 
と、久ヶ沢さんが言っていた。
いいね、劇団TAKE OFF。
今までのKKPファミリーも、モチロン特別なチームなのだと思うけど、
この3兄弟の特別性が、すごくカッコよくて絶妙で、好きなんだよなぁ。



末っ子:オレンヂくん(あびる役)
  去年の急なピンチヒッターをまんまと自分のものにして、
  今年も裏切らない演技で決めてくれた。
  お笑いトリオ:フラミンゴとしての彼は、それほど沢山観たことはないけど、
  オレンヂ君=あびる君 という印象が、もう既に不動のものになっていると思う。
  器用で、瞬発力があって、いい役者さんだ。
  24日の大阪千秋楽では、一番最初のモノローグ。。。一人の長ゼリフ中、
  いきなり「台詞がとんでしまいました・・・」「全然出てきません・・・」「思い出しました」
  
という、インパクト大なことをやらかしてくれましたが、
  そんなことが吹っ飛んじゃうくらいの存在。

  台詞が飛んじゃったことを、賢太郎さんにチクリとアドリブでダメだしされてたときの
  DOGEZAの最上級姿勢が一生懸命で可愛かった♪


長男:久ヶ沢徹さん(織部役)
  大工のカッコがこんなに板についている役者は他にいないんじゃないのか?
  いつもどおりの筋肉バカ役。
  しかも、ストレートに「この、筋肉バカ!」と言われる台詞があるのがいい。
  だけど、今回の織部さんの印象は、断然「優しい」。
  「誰かをゆるさなきゃ、自分が許してもらえないと思うんだ」と、
  篠田を許す織部、カッコいい。
  このシーン、去年と同じだったのかどうか、今じゃ詳しく覚えてないけど、
  観ていて心にぐっと来たのは断然今回の方だ。 
  ノコギリ音当てクイズで賢太郎さんを困らせるアニキも、
  プロテインを直接腕に塗るアニキも 好きだけど、
  心の広くて優しい織部を演じるアニキ、最高だよ。


次男:小林賢太郎さん(篠田役)
  ええ、ええ、ついつい3人の中で一番多く目で追っちゃうのはやっぱりこの人。
  あびるクンや織部の演技を上手く生かして、
  横から引き締めるのはやっぱりこの人。
  蘊蓄好き、小芝居好き、知識豊富、眼鏡君、・・・そんなこの役がホントに似合う。
  その上、
悪い事をしようとしても、
  「あんた、向いてないよ!」とあびる君に言われ、崩れちゃったり、
  模型作りがへたくそで「自分、不器用ですから」と言って、
  可愛げをプラスしてみたりして、憎めないキャラに仕立てやがって!!!
  ファンのツボをつくのが上手くて、悔しい。

  でも、ラーメンズの本公演の何でも完璧で器用に
  さらっとやってのける感じとはなんだか今回違ってて、
  “演じることをすごく一生懸命やっている。”と、感じたのは気のせいだろうか。
  モチロン、いい意味で。 
  役者・小林賢太郎はちゃんと努力の匂いがする。
  楽日では、小道具のこけしをシェーカーに見立ててバーテンダー風を装ったり、
  マイクにしてインタビュー風にしてみたり、
  ちょこちょこしたアドリブで オレンヂ君を吹き出させて遊んでいたりもしたけれど、
  決して暴走しない・させない舵取りもちゃんとしていた。
  やっぱり、小林賢太郎プロデュースには
  小林賢太郎自身が常に出ていて欲しいよ。




フラッシュライトやストンプ風アレンジで、客席を沸かせ、
去年あったモノマネ合戦の代わり(?)の絶妙なハモりで歌い上げる合言葉のシーンで、
笑わせつつ魅了する。
ラストが近づく頃の 無音の12秒間 のあのシーンもにも鳥肌が立つ・・・。
カーテンコールの【HAE】の曲に合わせた会場皆でのハンドクラップも最高だったし、
KKP史上、キャストは最少人数の3人だけど、
KKP史上、最高にエンターテイメント性に富んだ舞台【TAKE OFF】。
大阪公演のフライト、無事終了です。




23日、座席が最前列のセンターブロックっていうことから
もう奇跡みたいだった。
席に着いたらその1列一帯が知り合いさんで埋まっていたのも
奇跡みたいだった。
一人で観に行く舞台も好き。
でも、いろんな偶然や親切や好意が重なって、
その空間と時間を一緒に共有できる、分かち合える、楽しみ合える、語り合える、感じあえることが
出来る皆と一緒にいられたことに感謝。
楽日に仕事の合い間を縫って誘いにのって観に来てくれた友人達、
そしていつも一緒してくれる友人にも、
お会い出来たみんなに、ありがとう。


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ゆみっち

ホント今日行けたのはnanayoさんのおかげでございます!!
ありがとうございます!!
前回公演日記であまりに絶賛されたのでどうしても生で観たかったんですよ!!

生はやっぱりいい☆
その上お話も役者も音楽もすべていい☆

nanayoさんオススメのことはありますね~

nanayoさんも書いてられたけど、この作品で登場人物がいう台詞も
すごい身に沁みるというかいいなぁ~と思いました。
「価値のある遠回り…」いい台詞だわ☆

小林さんの才能すごいよね~尊敬でございます!!
by ゆみっち (2007-09-25 01:35) 

mimisuke

すごいパワーでした。そのパワー、ごっそりもらいました。
彼らの元気を根こそぎ頂いた。そんな舞台でした。

私は「やってやれねぇコトはねぇーっ!」っていう、アニキの
ポンっと背中を押された一言が、ドーーーーンっと(織部風に・・・)
きました。
あぁ~、なんで私一人っ子なんだろぉ~。こんなアニキ達が
いてくれたらなぁ~。だって・・・自分、不器用っすからっ!!(笑)

あっ、そうそう、篠田がこけしに誤ってボンドで張り付けてしまったって
シーン。美術「2」だった私にとっては、結構やっちゃう失敗だったんです。
不思議と何かありえない所にくっついちゃうの・・・しかも本体ボロボロ・・・
「ある、ある~」って。

あとあと、アビルが2寸といわれて、「もうちょっとあんだろーがっ!」と
いい、泣くところ・・・私もチビといわれていたこととか思い出しちゃって、
がんばれぇ~っと強く応援してました。初めて彼をちゃんと拝見したのですが、今度は是非、フラミンゴのオレンヂさんとしてコントを拝見したいと思います。

そして、感動のエンディング!もう最高でしたわっ!初めてのKKPが
この舞台で本当に感無量です。話し出すと止まらない。私まで
飛んでいきそうです!!この興奮は当分おさまりそうにありません。
今回もご一緒できて本当に楽しかったです。
ありがとうございました。<(_ _)>
by mimisuke (2007-09-25 11:47) 

nanayo

>ゆみっち
こちらこそ、一緒にあの空間を過ごせたことが嬉しくて楽しかったです。
ほんと、会場が一体になってたよね。
凄くストレートで、ある意味パターンな展開の話なのかもしれないけど、
なんだろ。。。笑いも、センスも、演技も、台詞も・・・。
何もかも、凄く特別。
(いや、好きだから・・・なんだけどさ、結局は^^;)

やっぱり、生はいいねー!!
by nanayo (2007-09-25 21:45) 

nanayo

>mimisukeさん
楽しかったねーーー!!熱かったねーーー!!
いろんなスゴイ要素がいっぱいで、
あっという間に過ぎた時間でした。
ほんと、観終わった後はテンションが上がっちゃって
放心しちゃいました。。。

沢山の元気をもらえたよね。
その元気を明日からのパワーに変えなきゃね!!
こちらこそ、一緒できて楽しかったです☆
by nanayo (2007-09-25 21:53) 

栗かの子

やっぱ楽しかったーーって見た人みんなが感じてる空気が最高なんですよね!
ありったけの壁と床にまで座りこんで目をキラキラさせてアンケートを書く姿に、今回も感動しました。
ここまでストレートに人の心に何か伝える芝居って他に無い!!

私の一番響いたセリフは「ゆるい下り坂で向かい風」です。
フライトに向いてる条件をアビル君が説明してるとこ。ただそれだけの言葉が妙に印象的なのです。
by 栗かの子 (2007-09-25 23:55) 

nanayo

>栗かの子さん
アンケート記入率、絶対他の演劇時より高いですよね。
まあ、メッセージを送れるのはここしかねぇ!と思えば、そりゃ皆書くよね。
モチロン私もです。
 >私の一番響いたセリフは「ゆるい下り坂で向かい風」です
ああ、いいですよね、あそこ。私も好きです。
小説の一説みたいな趣がある。
思い出したら、ちょっとジンとしてきちゃいました。

ほんと、楽しい舞台でしたね!(←今週これを何度言ったことか。)
by nanayo (2007-09-26 19:11) 

tap

毎度毎度、nanayoさんのレポは、すっごく「伝わってくる」感じがして大好きだ。
そしてもちろんTAKE OFFも大好きだ!
登場人物3人。
ストーリー至ってシンプル。
その舞台が、どうして何度観てもこんなに興奮し、感動し、楽しいのか。
ストレートにガツンと。でもインパクトだけでごまかしてない。
やられっぱなしで悔しい気もするが、小林賢太郎はやっぱり最高だ! そしてTAKE OFFの三兄弟も最高だ。
着々と迫ってきた東京フライト。ああ、楽しみ♪
by tap (2007-09-29 23:34) 

nanayo

>tapさん
去年と同じく今回も興奮しすぎて、
何書いていいのかわからないくらいのテンションになっちゃってましたが、
レポ書いてやっと落ち着いた感じでした。。。
まあね、賢太郎さんが大好きだ!という条件下でのレポなんで、
確実に平常心が失われてる自覚はありますが(^^;)
でも、きっとね、大げさになりすぎてないはずなんだ。。。
実際観に行った人なら誇張しすぎてないってわかってくれるはずなんだ。
ね、tapさん!!(←観にいった後と仮定して呼びかけている。)

 >やられっぱなしで悔しい気もするが、小林賢太郎はやっぱり最高だ!
もう、ずっとやられっぱなしで悔しい思いをさせられ続けたいです。
ね?
by nanayo (2007-09-30 00:33) 

mai

ブログにコメントありがとうございます!はじめましてmaiです^^

大坂公演に行かれたんですね!しかも最前列センターブロックとは・・・!羨ましいぃぃぃ!広島もかなり盛り上がりました。私自身小林さん含めあのメンバーを生で見るのが初めてだったもので、そりゃあもう直視できないくらい緊張していましたが、そういう風に役者さんと自分達がこんなに近くに感じられる演劇って凄いな!と改めて感じました。

「やりたい事を見つけなきゃいけないという不安に駆られてばかりいないで、既にパンパン出会っているかもしれない目の前の何かを見過ごさないようにしなくちゃ」と言う台詞、私もはっとして「そうだよな・・・」と思いました。見過ごすことがしょっちゅうで、実は今回のKKPも友達が無理やり誘ってくれてなかったら見過ごしていました・・・!

舞台だからこそ得られる感動と、出会いの大切さをしみじみ感じました。nanayoさんとの出会いも!またお邪魔します。ありがとうございました^^
by mai (2007-10-02 01:29) 

nanayo

>maiさん
広島公演も盛り上がったみたいで、
その様子を伝え聞くだけで楽しくなっちゃいます。
 >舞台だからこそ得られる感動
その通りですね。舞台ってやっぱりいい♪KKPっていい♪
おんなじ思いの人が一緒におんなじ舞台を見て、
おんなじように楽しくなって、元気になってる・・・ってすごいことですよね。
こちらこそ、コメントありがとうございました♪
by nanayo (2007-10-02 13:41) 

のすのす

大阪公演、お疲れ様でした!
北九州公演で、同じく「劇団・TAKEOFF」に
魅了されたのすのすです、ご無沙汰しておりますm(__)m

KKPで、何かを強く訴えてくる賢太郎さん…初めて見たような気がします。
今もドキドキが止まりません。
それは、最前列で観れたからというよりも、
彼らから“何かを訴えるオーラ”を、ビシバシと浴びてきたからだと思います。

無音の12秒。

たった12秒を、あんなにも長く、そして尊いものと感じたことはありません。
それを教えてくれた小林賢太郎、やっぱり貴方はスゴイ人だ。

真の天才…それは努力こそが培うものなのだんだなと、
つよく、つよく感じました。

1人で、ずっとドキドキしていたのですが、
nanayoさんの言葉のひとつひとつに、思わず頷きっ放しだったので
思わず長文コメントですm(__)m

いつかnanayoさんにお逢いしてみたいなぁ…
by のすのす (2007-10-23 23:04) 

nanayo

>のすのすさん
こちらこそ、北九州の感動を伝えてくれてありがとうございます!
毎回、「小林賢太郎の新しい何か」を観るたびに、ほんとに凄い人だと思い知らされて、
まんまと感動させられるのが悔しくて、そして 嬉しい。

単純な言葉しか出ないけど、大好きです、ほんとに。

おなじく、いつかお会いしてみたいなぁ♪のすのすさん。
by nanayo (2007-10-24 01:07) 

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