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今日の本:『ヘビイチゴ・サナトリウム』(ほしお さなえ) [本のこと]

久々にミステリが読みたいな思って、今回読んだのはこれ。
【ヘビイチゴ・サナトリウム】。

ヘビイチゴ・サナトリウム (創元推理文庫 M ほ 1-1)

ヘビイチゴ・サナトリウム (創元推理文庫 M ほ 1-1)

  • 作者: ほしお さなえ
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2007/06
  • メディア: 文庫



ほしおさなえさんの本を読むのは これが初めてですが、
ミステリ・フロンティアシリーズだから・・・というだけの理由で選んでみました。

作者の肩書きを見ると、「詩人」とあったので、文体や語感が独特なのかな?
と思ったんですが、意外と普通の文章で まぁ、読みにくいことはなく、
スラスラとは読めました。

物語の舞台は女子高。 そこで、次々に女生徒や教師が飛び降りて死んでしまう。
これらは一体、事件なのか事故なのか?そして、彼女らの関連とは?
・・・と、いう、導入的にはなかなか興味をそそられる 感じです。

でも、謎解きをする中心人物が一体誰なのか、ちょっとわかりづらかったのが残念なところ。
その点で、最後まであんまり“引き込まれて読む”感じにはなれなかった・・・。
色んな人物の視点で書かれているので、それが述術トリックだったりするのかなと思いきや、
結局そうでもなかったし、
作中の小説の物語の文章と、この作品の文章を被せて見せくるところなんかも、
面白みはあるんだけど もう一ひねり欲しいかな・・・て気もする。
最後にわかる新たな真実のところも、イマイチ驚き度か弱い。
(真犯人の動機があんまりよく理解できないんだもん。)
・・・というような幾つかの理由で、
ミステリとしては、イマイチ消化不良な感じでした。
んー、残念。

 

「女子高での生徒同士の関係や、先輩に寄せる後輩の歪んだ憧れと思い込み。」
その辺がきっと 描きたいテーマなのかな。。。と思いながら読んでいたんですが、
自分が女子高じゃなかったせいなのか、
高校生時代が遠い昔過ぎて感覚が鈍っているのか、
どっちにせよ、あんまり登場人物たちに共感や感情移入できなかったなぁ。
誰かに思いを寄せて、寄せすぎで、思い込みの感情が行き過ぎてしまう・・・
そんな現象があるんだってことは わかるんだけどね。。。
その相手、この作品でいう「ハルナ先輩」の魅力が、最後までよくわからなかったです。

作品タイトル「ヘビイチゴ・サナトリウム」 ・・・という、この響だけは好きだったんだけど、
次回作に期待、てとこでしょうか。


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