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舞台:『光の帝国』(演劇集団キャラメルボックス) [キャラメルボックスのこと]

去年のクリスマス公演には観にいけなかったら、
キャラメルの舞台を観るのは、夏の【嵐になるまで待って】以来、
久々です♪

今回のツアーはハーフタイムシアター。
1本1時間の短編演劇です。
それを2本立て(2作品)でやるので、しっかりたっぷり楽しんできました☆
2本とも原作は、小説。
それも、私ももともと大好きだった、
恩田陸さんの【光の帝国】と梶尾真治さんの【未来のおもいで】の舞台化なら、
楽しみじゃないわけがない。


先ず観たのは・・・

【光の帝国】
 
 09.2.22(日)13:00~ @サンケイホールブリーゼ
 
 原作:    恩田陸(小説『光の帝国』より、「大きな引き出し」。)
 脚本・演出:成井豊+真柴あずき
 出演:    畑中智行 岡内美喜子 大内厚雄 阿部丈二
         坂口理恵 小多田直樹 小林千恵 鍛冶本大樹 井上麻美子

 光の帝国の中でも一番好きな作品で、
 本を読んだときと同じ箇所で泣いてしまったよ。
 1時間でストーリーを一気に見せるわけだから、最初はやっぱりちょっと
 “テンポ早いなー、せわしないなぁ”と、観ながら思ってしまったのだけど、
 ここはそれ、観ているうちにぐっとひきつけられて、入り込んでしまってました。
 





 「常野」と呼ばれる様々な特殊能力を持った一族。
 膨大な書物や資料を頭の中に記憶する能力を持っている、春田一家が
 この物語の主人公。
 日本各地を転々とする生活で、人に自分の能力の事を言えなかったり、
 深い友達を作れない小学生の光紀の葛藤を、畑中くんが好演していました。
 みんなの、平家物語やシェイクスピアをぐあーーーっと暗唱するのは、
 素直にすっげーーと思ったし、
 書物だけでなく、人の人生の記憶をその人の最期の時に一瞬にして
 取り込んでしまう場面での、走馬灯のようなシーンは圧巻だったなぁ・・・。
 

少年役がほんとに似合う、畑中智行さん。
 少年役といっても、ただ子供っぽいってわけじゃないのがいい。
 青年と少年を両方とも地でやれる役者さんだよね。
 約一年ぶりの舞台とは思えないほどの好演でした。

しっかりしたお姉さん役が流石だった、岡内美喜子さん。
 畑中さんのお姉ちゃん・・・といえば、この人。ってイメージ。
 可愛いヒロインもいいけど、岡内さんはキリっとした役がすごく似合う。

猪狩悠介役の、大内厚雄さん。
 終始感じのわるい大人なんだよな・・・この映画監督役。。。怖いし・・
 でも、その陰のある部分が、大内さんの演技の重みでしっかり伝わってきました。

年配の猪狩先生を、若い阿部丈二さんがやる。
 違和感ないですね、丈二さん。
 でもそろそろ、メイン級のさわやかな青年役をやるのを見たいなぁ。

春田家母親役に、坂口理恵さん。
 うん、坂口さんがお母さん役だと、有無を言わせずの安心感です。
 
春田家父親役に、小多田直樹さん。
 坂口さんとの夫婦役。。。それだけ聴くと、すっごい違和感あるのに、
 意外としっくりしてた気がします。

小林千恵さんは、やっぱり今度も小学生。
 でも、そのあとで、30代の女性役もやってて、そっちが印象的でした。

猪狩康介役に、鍛冶本大樹さん。
 若手ならではのさわやかさでした。

学校の先生役に、井上麻美子さん。
 弾けた先生だったねーーーー。



壮大なテーマを抱えた光の帝国の中の、1篇だけだったけど、
その色んな広がりをちゃんと1時間に凝縮してあった舞台でした。
原作を知らない人がみても、
きっと世界観がわかると思う・・・。
「しまう」とか「響く」とか、物語の中の用語(言葉)を、視覚のイメージで
見せてくれていたのが良かったです。



 「僕は、忘れないんです。」

の言葉が、とても心にのこりました。




さて、その後に観たもう一本の舞台は、また次の日記に・・・。



 


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コメント 2

phin

「光の帝国」ですか……う~ん、興味あります(^^)
役名を見ると、あの話の舞台化なんですね。素敵そうです。

「未来のおもいで」のレビューも楽しみに待ってます。
by phin (2009-02-23 23:46) 

nanayo

>phinさん
原作のイメージを壊さない舞台でした。
「大きな引き出し」が一番すきなんだよなぁ、常野シリーズは♪

機会があれば、観に行ってみてくださいね。
東京公演はこれからです。
by nanayo (2009-02-24 20:53) 

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