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舞台:『サンタクロースが歌ってくれた』(演劇集団キャラメルボックス) [キャラメルボックスのこと]

11月だけど、キャラメルボックスはもうクリスマスツアーがスタート。
大阪公演を観に行ってきました。


演劇集団キャラメルボックス25th クリスマスツアー
【サンタクロースが歌ってくれた2010】

2010.11.5(金)19:00~@シアターBRAVA!
■作・演出 成井豊
■出演
西川浩幸  上川隆也  近江谷太朗

大森美紀子 坂口理恵  岡田さつき
前田綾  温井摩耶
三浦剛  筒井俊作  實川貴美子 渡邊安理


21年前に書かれた、劇団の代表作でもあり人気作でもあるこの作品、
懐かしい~と思いながら観る長年のファンの人も沢山いるのだろうけど、
私は今回が観るのは初めて。だから、何もかもがとっても新鮮でした。

退団した上川隆也さんと近江谷太郎さんが、客演として劇団に帰ってくる♪
ということで、西川浩之さんとゴールデントリオ再び!という、
劇団の25周年記念の年の最後の公演にふさわしい
色んな意味での“お祭り”感も楽しかったです。




ゆきみとすずこがクリスマスの夜に見にいった探偵映画の中から、
犯人や探偵たちが出てきてしまう・・・というファンタジックなストーリーは、
ドタバタあり、人情味あり、ロマンチックさありの、
いろんな要素がてんこ盛りな内容で、
お話自体もいいなぁ♪って思えたのが、楽しかった一番の理由かもしれない。
やっぱり、お芝居は話自体に興味が沸いてナンボだもの。
映画の中のキャラクターと、それを演じている実世界の俳優・・との絡みあいなんかも
違和感なく面白かったし、変に説教くさかったりロマンチックに演出しすぎたりしてない
あたりも、“ちょうどいい”しね。

そして、21年前に演じた当時20代だった3人の役者(上川さん、西川さん、近江谷さん)が
今回も同じ役(役の年齢設定も20代!)をやるということを、自虐ったコネタなんかもありつつ・・
息ぴったりのコンビネーションを見せてくれてるところも、楽しくて楽しくて。。。

真面目なシーンはさすがの迫力だし、遊びどころもしっかり遊んで笑わさせてくれるし、
この3人の共演をみんな待ち望んでいたってのが、
実際に観てみてよくわかった。ほんと、いいもの。楽しいもの。
観れて良かったって、心から思いました。


もちろん、その3人だけが目立って突出してるわけではないところも◎。
他のみんなも、それぞれにキャラ立ちしてるわ役者立ちしてるわで、
余すとこなくの充実具合。まさに捨て役ナシな感じ。



正直、キャラメルボックスの公演は最近もほぼ全部は観るようにしているものの、
毎公演それぞれの良さは感じてきたものの、
ハマリにハマってドキドキしてたテンションは、ここのところちょっと低めだったんですよ。
(あ、私、個人的なものですがね。)
でも、この公演見て、「わーーー。たーのーしー!!!!」っていう
久々のテンションが自分に戻ってきた気がする。
このテイストのキャラメルボックスが好きなんだなぁ・・・て、改めて思いました。
うん。楽しかった。

 

西川浩之・・・芥川役
 映画の中の芥川龍之介。上川さん(太郎役)とのからみも生き生きしてて良かったけど、
 フミとの恋愛模様が可愛くてよかった。西川さんはしばらく落ち着いた年配者の役が多かったけど、
 やっぱり真ん中に立って若い役やるのがいいなぁ。純粋でかわいい。

上川隆也・・・太郎役
 映画の中の(後の)江戸川乱歩という役。劇中映画では芥川の友・・という設定。
 友を憧れ妬むっていう、どこか秘めた役が上川さんは合うね。
 しかし、近江谷さん(菊池警部)とのシーンが最高に楽しかった。
 ボケまくる近江谷さんに噴出すこともしばしば。そこを近江谷さんに指されて
 「あんた(近江谷さん)に心配されるのが一番の心外だ!」って言ってのには爆笑でした。

近江谷太朗・・・菊池警部役
 映画の中の警部。現実世界へ出てきてからの暴れっぷりはとめどなくて、
 警部が出てくるたびに会場が笑いの渦でした。改札のシーン、電車の中のシーン、
 運動量がすごそうだ。「九段下」の台詞がやっと聞けたわ。そうか、このとき使われてた
 台詞だったのか・・と、長年の未知が晴れました。

温井摩耶・・・ゆきみ役
 映画を観に来た女性客。一応ストーリーテラー的な位置。
 映画の中から出てきた芥川たちの現実世界の案内役。
 クール系美人系キャラがいつもは多い温井さんだけど、こういう“賑やか女子”ってのも好き。
 役者「西川浩之」のファンて設定とか、いいな。

前田綾・・・すずこ役
 ゆきみに誘われて映画に行くことになる友人役。
 前田さんのちょっとダルダルなキャラ、面白い。芥川龍之介のファンで、『「西川浩之」なんて
 イメージと違う!』って西川さんに直接ダメだしするシーンが面白かった。

渡邊安里・・・サヨ役
 映画の中のお金持ちの家の娘。袴姿が可愛かった。安里ちゃんは髪型も凝ってたなぁ。
 三浦さん(巡査役)との絡みがツボでした。顔真っ赤にしてるとこが全身全霊なね。(笑)

實川貴美子・・・フミ役
 映画の中のサヨの女学生友達、そして芥川の婚約者。
 おとなしめなキャラだけど、実は芯の強いまっすぐな女子ってのが、合ってた。

坂口理恵・・・ハナ役。
 映画の中のメイドさん役。
 坂口さんも、今回はお笑い担当な位置で楽しかった。
 回転扉でぐるぐる回ってるとことか、最高。

岡田さつき・・・ミツ役。
 映画の中のメイドに扮した怪盗黒トカゲ役。
 シリアスな面持ちが続く役だったので、はじけた明るいさつきさんが見られなかったのは、
 残念だったけど、せつなさが堂に入ってました。

三浦剛・・・巡査役。
 映画の中の菊池警部の部下。映画の中に残されて、大森さん(奥様役)と勝手に
 ラブストーリー展開してるところが、大好き。

大森美紀子・・・奥様役。
 映画の中の、怪盗に宝石を狙われる家の奥様。現実世界では映画監督の奥さん。
 コトあるごとに失神して倒れたり、いろんなことにオーバーアクションで、
 これみっこさんの為にこそある役だなぁ・・と観てて思わせてくれたわ。
 筒井さん(監督役)に、「すごい女優さんなんだよー。僕が小学生の頃から女優さんで・・」と、
 言われるシーンがツボでした。

筒井俊作・・・監督役。
 映画をとった監督。サンタのカッコしての登場シーンが印象的過ぎて、監督だかなんなんだか。(笑)
 いいパパ。いい旦那さん。な、ほのぼの印象だけが残っています。



カーテンコールの挨拶は温井さん。
役と同じテンションで、色々熱い喋りが楽しかった。
「20年前の初演・・・」と言ったところを、上川さんに「“21年前”!」と訂正されていて、
「こ、細かい・・」とボソっとつぶやいてたのに笑いました。



ほんと、楽しい舞台だった。
満足。


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koba

映画の中から登場人物が現実世界に出てきてしまうという設定から、
ウディ・アレンの映画「カイロの紫のバラ」を思い出しましたが、さて舞台はどんな展開になるのでしょうか?
nanayoさんも満足した舞台、大いに楽しみです。
とりあえず、今月下旬、まずはアナザーキャストを観に行ってきます。
by koba (2010-11-07 20:51) 

nanayo

>kobaさん
サンタ、ほんと楽しかったです。
私、このテイストのキャラメルが大好きなんだなぁ・・・って実感して
帰ってきました。
アナザーキャストもある意味お祭りですよね。
私は東京まで観に行けないのですが、楽しそう!
見比べて楽しんできてくださいねー。
by nanayo (2010-11-08 22:11) 

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