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今日の本:『陽気なギャクングは三つ数えろ』(伊坂幸太郎) [本のこと]

大好きなシリーズの3作目が、
前作から9年目にして、ついに登場です!
読むのがもったいなくて、勝手からちょっとだけ置いていたのですが、
読み始めたらやっぱり一気に読み終わってしまいました。

伊坂幸太郎【陽気なギャングは三つ数えろ】

陽気なギャングは三つ数えろ (ノン・ノベル)

陽気なギャングは三つ数えろ (ノン・ノベル)

  • 作者: 伊坂幸太郎
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2015/10/08
  • メディア: 新書

<内容>(商品サイトより)
絶体絶命のカウントダウン!
史上最強の天才強盗4人組に強敵あらわる!
嘘を見抜く名人、天才スリ、演説の達人、精確な体内時計を持つ女――
180万部シリーズ待望の最新作!

陽気なギャング一味の天才スリ久遠は、消えたアイドル宝島沙耶を追う火尻を、暴漢から救う。
だが彼は、事件被害者のプライバシーをもネタにするハイエナ記者だった。正体に気づかれたギャングたちの身辺で、
当たり屋、痴漢冤罪などのトラブルが頻発。蛇蝎のごとき強敵の不気味な連続攻撃で、人間嘘発見器成瀬ら面々は
断崖に追いつめられた! 必死に火尻の急所を探る四人組に、やがて絶体絶命のカウントダウンが!
人気シリーズ、九年ぶりの最新作!



相変らずの4人のキャラが、今回もそれぞれ際立っていることに、
「待ってました!」と、読みながらイチイチ嬉しからずにいられなかった。
響野の超饒舌(だけど役には立たない)も、
成瀬の冷静さと推理力も、
久遠の動物好きも、
雪子のドライビングテクも、
それぞれが今回の話の中に上手く生かされてるのが流石。

今回の適役は、火尻という週刊誌記者。
小物のくせに腹立つ!!!!という感じの
“いやな奴”度がマックスな相手なのですが、
どんな手でこいつに勝つんだろう!?
と、最後の最後まで読めないところが面白かったです。

そして、伊坂さんらしい、散りばめられたいろんなエピソードが
後の方で色々と生きてくるところは、やっぱり読んでいて楽しいのです。





それにしても、相変らずの響野の自信たっぷりな生き方やその言動には
呆れながらも気持ちよさすら感じてしまう。
今回、一番好きなのは、
祥子(響野の奥さん)のところにかかってきた、振り込め詐欺の電話で、
相手が「ご主人はショックで喋れなくなっている」と言った事で嘘だとバレるところ!
祥子だけじゃなく、読者全員が「そんなわけないわ!」と読みながら突っ込んだ
に違いないです。

そして、久遠の動物好きも健在で、いい。
人の人相は絵に描くのが超下手なのに、動物の絵は超上手いところとか、
成瀬との待ち合わせ場所がいつも動物園をしていしてくるところとか、
可愛いいなぁ・・と、思いつつも、久遠って何歳なんだろう???と、
ふと思ったり。

で、成瀬の冷静さが今回も物語を解決すことになるのだけど、
計画のために、ある女優の本のサイン会に並んだ姿を同僚に観られて、
その後はきっちりとその女優のファンであるようにふるまい続けているという
律義さが、なかなか好きです。

そして、雪子!流石のドライビングテクが鈍っていないところも流石ですが、
小学生だった慎一(雪の子の息子)が、大学生になってホテルマンのバイトをしている
ところが驚きです。
でも、ちゃんと物語の中では時間が進んでいるのが安心した。


小気味よさと、魅力的なキャラ、言葉選びのセンス、
そして、ちょっとした都合の良さが、絶妙にブレンドされたこのシリーズ、
今後も続いてくれるといいな。。。






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