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今日の本:『AX』(伊坂幸太郎) [本のこと]

今年読んだ一冊目はこちら。


伊坂幸太郎

【AX】
AX アックス

AX アックス

  • 作者: 伊坂 幸太郎
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2017/07/28
  • メディア: 単行本

とっても面白かったです。

流石伊坂作品!!というような1冊。


【グラスホッパー】【マリアビートル】に続く殺し屋シリーズ。
『AX』『BEE』『Crayon』『EXIT』『FINE』5編の短編からなる連作。

『BEE』だけは、以前、別の短編集に載せられていたので読んだことが

あったことに、読んでいる途中で気が付きました。
その別の短編集というのは、「ほっこりミステリー」と銘打つアンソロジー。
凄腕の殺し屋なのに私生活では妻に頭が上がらない(いわゆる恐妻家)

コードネーム《兜》(かぶと)の話

どうやら、 『AX』『BEE』『Crayon』は、それぞれ別々の本へ寄稿されてて、
そこに『EXIT』『FINE』が書き下ろしで加えられて一冊になったようですね。
しかし、短編連作と言えども、もうこれは1つの長編と言っていいくらいの
読みごたえでした。(てか、伊坂さん端からそのつもりだったのでは?)

前二作の殺し屋シリーズに比べて、かなりのほのぼの系かと思いきや、
『EXIT』『FINE』に入ってからは、
ミステリアスな要素と色んな布石を拾っていく展開の面白さは
さすがの伊坂ワールド。
ハデなアクションシーンは多くないながらも、ハラハラさせる仕掛けがいっぱい。

で、ラストには切ないながらもホッコリと優しい気持ちに(殺し屋の話なのに!!)
なってしまうのです。

殺し屋の話、というよりも、
「父親の話」であり、「夫の話」ですね、これは。

はたからはどう見えようが、
兜と奥さんの関係は、素敵だな、と読み終わってから思ったり。


【グラスホッパー】【マリアビートル】を読んだならわかる要素も出てくるので、
読んでからなら尚面白いと思いますが、読んでなくでも勿論楽しめます。

そして、伊坂作品を網羅してる人には更に「お!」と思うキーワードもチラリと出て
きたり(いわゆる他作品とのリンク)もあるので、そこもお楽しみ♪


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