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映画:『アヒルと鴨のコインロッカー』 [映画のこと]

伊坂幸太郎さんの本で、私が一番好きな作品が、
【アヒルと鴨のコインロッカー】。
原作が好きなだけに、
その映画化は、いろんな意味で観るのがドキドキするんだけど・・・
観てよかった。素直にそう思いました。

 
監督・脚本:中村義洋
 原作:伊坂幸太郎
 出演:濱田岳、瑛太、関めぐみ、松田龍平、大塚寧々、田村圭生
 主題歌:ボブ・ディラン「風に吹かれて」

原作を知っている人が思うのは、
きっと、「これを映像化するのって可能なの?」ってこと。。。。
私も、映画化を知ったときにはそう思いました。
でも、そんな取り越し苦労もいいとこだったと 思うほど、
自然に、且つ分かりやすくて、ぐっとくる映画になってて泣きそうだった。

切なくて、小気味良くて、トリッキーで、
そしてとびきり優しい伊坂さんの文章の雰囲気までもが
本を読んでいたときのイメージそのままだったことは、
オール仙台ロケっていうこだわりと、
キャスティングの嵌り方もあいまって、とてもキモチが良かったです。
特に瑛太の配役は、ホントぴったりだったよ。
(公園で河崎のジャケットを着るシーンとか、
椎名との出会いのシーンとか、孤独と寂しさがすごく伝わってきてね、
最近観た映画の中でもダントツ・ベストキャスティングでした。)

所々、原作と違っているところもあるんだけど、
全然許せるような世界になっているし、

物語の中で、重要な役割を果たしている
ボブディランの「風にふかれて」の曲を実際に耳にしながら・・・というのも
映画だからこそできることだしね。。。


  
「アヒルと鴨、・・・ドウチガイマスカ?」

  「それは、広辞苑じゃない。広辞林だ。」

  「神様を閉じこめるんだ。」

何気ないはずの台詞の一つずつが、
実はストーリーに重要な意味を持っていることが
後々わかっていく、その面白さ。
それを十分に楽しめるこの映画を観て、
「ああ、やっぱりこの物語が大好きだ」って改めて思えたことにも感謝。


※詳しく書くと映画のネタバレになるので内容を殆ど書いていないのと、
 原作ファンとしての目線でのレビューになっちゃってるので、
 全然映画の紹介になってない点、ご容赦ください。

 でも、「とにかく、いい映画。おススメです。」
 
 いい映画だったって、思いが強過ぎると、全然
語れないもんなんだよ・・・。


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コメント 6

piccorina

こんにちはー!
ヨカッタですよねー!想像以上の素晴らしい作品でした!
ストーリーが分かっているだけに何気ないシーンの
1つ1つにもウルっときてしまいましたよ。
私もこの作品、大好きです。
一番最初に読んだ伊坂さんの本なので私にとっては特別。
(ちなみに一番好きなのは「重力ピエロ」です。)
好きな作家さんの作品が映像化されるのはほんとドキドキしますよね。
TBさせて下さい♪
by piccorina (2007-08-09 11:25) 

nanayo

>piccorinaさん
ほんっと、ヨカッタです!!!
過去に映像化されてきた伊坂作品のなかで、
文章の世界観までイメージぴったりだったのが嬉しかったなぁ。
ほんと、いろんな場面でウルッときました。
by nanayo (2007-08-09 13:05) 

piccorina

ごめんなさい。TBがうまくいかないんです。
どうしてだろう・・・履歴をみたらちゃんとTB送信出来てるのに。
『犬顔家』も失敗していますよね。うわーん。
ちょっと調べてみます。
by piccorina (2007-08-10 09:13) 

nanayo

>piccorinaさん
いえいえー。
コチラからもTBさせてもらいました♪
by nanayo (2007-08-10 13:57) 

Skeltia_vergber

nanayoさま

こちらではお久しぶりです。
スケルティアです。
先の月曜に新宿の映画館で同映画鑑賞しました。
それにしても、普段から知っている人がスクリーンに映し出されて、演技しているのを観るのは、ちょっぴり素直に観られないですね。
某ブータン人ですが(爆)

それはともかく。この映画よかったですね。
原作そのものは読んでいませんが、ワタシのパートナーが既読で、おそらくミステリーとしては重要な部分を知っていたのもありますが、それを忘れてしまうぐらいうまくできていました。
もちろん原作読んでいる人間としては、物足りない部分があり、それは原作をわからない人も共通する部分もありましたが。
ワタシの映画評では、その点についても言及していますし、原作を読み、さらにいろいろ逡巡しながら、改めて映画『アヒルと鴨のコインロッカー』そのものではなくってことになると思います。
以前、某SNSで書いたように、デリダがいう『脱構築』という立場、感想を書く以上にこの物語、この映画を真摯に読み込み、観ることから違うことを考えてみたいと思っています。
まぁ、うまく行くかはわかりませんが、個人的に考えるのは「「過去」というものの「共有」、そしてその『可能性』」かも。その辺のことを考えると、おそらく違う物語の構図が見えてくるのではないかと思います。
それでは。長々と失礼しましたm(__)m
by Skeltia_vergber (2007-08-30 04:38) 

nanayo

>スケルティアさん
こんにちは!
観に行かれたんですね~♪
それにしても、この映画は素直に良かったです。
映画化されても原作のイメージを壊していないってのは、
なかなか稀なので、そこもステキだなと思います。
(原作ファンからの評判もこれだけ良い映画って、最近あんまりないんじゃ?)

そちらのレポも読みにお邪魔しますね☆
by nanayo (2007-08-31 23:48) 

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