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舞台:『カレッジ・オブ・ザ・ウィンド』(キャラメルボックス・ブログライター企画) [キャラメルボックスのこと]

東京での一ヶ月間の公演を終えて、
やっと昨日8/9に、シアターBRAVA!で大阪初日を迎えた
演劇集団キャラメルボックス2007年サマーツアー
【カレッジ・オブ・ザ・ウィンド】。
ブログライター招待で観にいってきました。
  ※ブログライター企画とは、blogやSNSで記事を書ける人を対象に、
    無料でお芝居に招待してくれて、終演後には演出家&役者にインタビューもできる
    キャラメルボックスのナイスな企画です。


ということで、公表されているあらすじ以外はネタばれなしで芝居のご紹介。



今回が再々演になる、この【カレッジ・オブ・ザ・ウィンド】。
キャラメルボックスの過去作品の中でも、かなり人気の高い演目だそうですが、
私は、初演も再演も観ていないので、新作も同然な感じで観て来ました。
うんうん、人気の高さがわかる。
切ないけれど、とってもさわやかな風が感じられる作品でした。
「人が人を思う気持ち」ってなんだろう?って
観た人それぞれが考えて感じて、
家族や恋人や友人・・・自分の周りの人たちとの繋がりを
大事にしていかなくちゃって思える。 そんな感じ。
  
インタビューに答えてくれた、左から 大内厚雄さん、高部あいさん、成井豊さん。

<あらすじ>
 8月、大学生の高梨ほしみは、家族6人でキャンプに出かける。
 それは、年に一度の家族の行事。
ところが、キャンプ場に向かう途中で事故が起こり、
 家族全員を失ってしまう。ほしみだけは軽傷で済んだが、直ちに病院へ運ばれる。
 すると、亡くなったはずの家族もついてくる。
 その姿は、ほしみにしか見えない。なぜなら、彼らは幽霊だから。
 バラバラだった家族が、ほしみを見守ることで一つになる。
 しかし、いつかは別れなければならない。ほしみが家族と過ごす、最後の夏……。

<脚本・演出>成井豊
<出演>高部あい(GUEST)/大内厚雄/岡内美喜子/岡田さつき/山田幸伸(GUEST)/
     畑中智行/温井摩耶/三浦剛/青山千洋/實川貴美子/阿部丈二/渡邊安理/
     小林千恵/久保田晶子


主人公のほしみが、とにかく純粋。
人ってね、エゴのかたまりみたいなもんで、
誰かを好きな気持ちも、結局は自分の為だったりするんだよね。
物語に登場するほしみの家族たちだってそう。
その為に色んな事件がおきて、色んな不運が重なっていってしまう・・・。
そんな中でも、常に皆を信じて、皆のことを考えて、
打算なしで皆を好きでいようとするほしみの純粋さは、
とてもきれいで、眩しいくらいでした。

そのほしみを演じる、ゲストの高部あいさん
とくに、その声の透明感が印象的でした。
今回が初舞台の高部さん、
インタビューでは、
「公演が進む中で、喉を痛めた時に、発声の仕方を少し低めに変えたら
声が響くようになりました。」
と、初舞台で自分なりの進歩や、
「理想のほしみに近づけなくて、悩むことも沢山あったけど、
残って稽古に付き合ってもらったりする役者さんもいたり、
劇団の人たちがいつも支えてくれた」
と、色々語ってくれました。
でも、なによりも、その初々しさが、ほしみとしての彼女を輝かせていた
一番の理由なんじゃないかな。って思います。


その他、もう1人のゲスト山田幸伸さんはじめ、
一人ひとりの役がそれぞれ立っていて、気持ちよかったです。
再演や再々演の場合は、歴代の役者さんとの比較など、
観る側にとっても、演じる側にとっても、
いろんな意識があるものかもしれませんが、
演出家の成井さんは、
自然体で出来る初演の「あてがき」とちがって、
「役作り」をする為、役者がホンの読み込みを より深くするようになるんだよ。って
言っていました。   なるほど。
あてがきのとき以上にその「役」になる場合もあるし、
読み込んだからといって「天然素材」にはかなわない場合もある、
どっちがいいというわけではないのかもしれないけど、
きっと、過去作品を知っているっていう人にも、
今回の【カレッジ・・・】の新鮮さと感動は、いっぱい伝わるだろうなって思うので、
ぜひ、観て欲しいです。

キャラメルの現代劇の特徴である、オープニングダンスが
実は今回は ないのが残念だったのですが、
(初演・再演ではやっていたけど、挿入が無理やり過ぎる感があったため
今回はダンスシーンはカットしたそうです。)
キヤマ晃二さんのセットの素晴らしさも、
ライトワークのきれいさ(特にシアターBRAVA!はきれい!)も、
芝居のイメージにぴったりな小田和正さんのテーマ曲のステキさも、
シリアスな悲しい物語の中にあるちょっと笑える日替わりネタシーンも、
その他色々、
魅せる演出要素もたっぷりなこの舞台。
大阪公演はシアターBRAVA!で、8/16(木)までやっています。
ぜひ、沢山の人が観てくれますように。

詳しい公演情報は
コチラ
公演予告動画はコチラ   です。



【カレッジ・オブ・ザ・ウィンド】=courage of the wind =「風の勇気」
脚本演出の成井さんが、ある過去公演の挿入歌だった曲名からインスパイアされて
つけた曲と同名のタイトルだそうですが、
氏曰く、「人間の気持ちって、どうしても飽きちゃったりすることがあるよね。
でも、“風”って吹くことに飽くことはないんだよね。」 なんですって。


今回、ストーリーの内容について、ネタばれで色々書きたい感想はあるけれど、
それはまた、楽日が終わってからゆっくりと書こうと思います。
 


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コメント 8

冬生

ブログライター企画参加されていたのですね。
私は勇気が出ず、参加を見送ってしまいました。
次回開催までには勇気をためておきたいです。

成井さんの言葉に納得。あてがきと、その役を演じることの違い。
大好きな話なので、そのあたりも含めて楽しんできたいと思います♪
by 冬生 (2007-08-11 09:45) 

nanayo

>冬生さん
ブログライターは2度目の参加でした♪
なかなか貴重な体験なので、都合がつく限り今後も参加したいです☆
お芝居は、観る側が好きなように色んなことを受け取ってこれば
いいんだと、基本的には思うのですが、
作る側の思いやエピソードを聞いて、また新たな発見をすることも
なかなか楽しいと思いました。
ぜひ、次回の開催には行ってみてください!!
by nanayo (2007-08-11 20:35) 

mimisuke

この企画いいよねぇ~。以前、お聞きした時に、観たいっ!と思うお芝居のことがじかに聞けるというのに魅力を感じました。
キャラメルボックスさんは当日の半額券とか、本当にブロードウェイとかでされているような舞台を気軽に見られる、身近に感じるようにされているなぁ~と思います。
また是非、拝見したいです。
by mimisuke (2007-08-11 22:23) 

しろ・パンダ

記事UPお疲れ様ですー(*´∇`*)
今回のカレッジは、ダンス無かったのが残念でしたよね。
やっぱり無理やりでも個人的にあったほうが嬉しい。(笑)
舞台セットは、今回のがここ最近の舞台セットの中でも一番素敵で圧倒されました。

◆nanayoさんとまた会えて嬉しかったです!
色々もっと話したかったのに、時間がなくて残念。(ほんといつも(汗))
またオフで一緒したいです。
by しろ・パンダ (2007-08-12 13:54) 

nanayo

>mimisukeさん
夏は、「浴衣を着てきた人は300円引き」という割り引きも
やってるんですよー♪
通常公演も年4回・・・と、足を運ぶ機会は沢山あるので、
ぜひぜひ見に行ってくださいね~☆
【カレッジ・・・】も、まだお席に余裕がありまーす♪(←回し者かっ)
by nanayo (2007-08-12 21:36) 

nanayo

>しろ・パンダさん
先日は、お疲れ様でした♪
うんうん、ダンスは欲しかったね。同感。

◆こちらこそっ。前回同様、お世話になりました。(^^)v
夜の回パターンが常なので、終演後ゆっくり出来ないのが残念だよね。
また、劇場以外でもよろしくね☆
by nanayo (2007-08-12 21:43) 

pasoe

オヒサシブリデス。

実は私も行きました。初キャラメル・ボックスです。
初っ端から泣きましたねー。鉄平に惚れました。

徹底していた携帯電源チェックやロビーにDJブース(今までの劇中歌が流れていました。今回だけでしょうか?)にもビックリしたんですが、
オープニングダンスもあるんですか!!
名前ぐらいしか知らなかったので、今後も嵌りそうです。
by pasoe (2007-08-14 23:28) 

nanayo

>pasoeさん
オヒサシブリデース。

大内さんの演技はホント、カッコよかったですね♪

DJブースはいつもってワケではないですが、
「あやめの仕事がDJ」って設定なんで、今回やったみたいです♪
(ちなみに、DJや前説やってたのは社長の加藤さん。)
キャラメルは現代劇の時は、必ずダンスシーンがあってカッコいいので、
楽しみにしてたんですが、
今回はそれがなくてちょっと残念でした。

キャラメルボックは公演が多いので、是非また観に行ってみてください。
おすすめ☆
by nanayo (2007-08-15 00:03) 

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