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映画:『ホコリと幻想』 [映画のこと]

戸次重幸 映画初主演作品、観てきました。

【ホコリと幻想】
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出演:戸次重幸
   美波 遠藤要 内田朝陽 奥山佳恵 あぢゃ 重松収 油井昌由樹 前田建 
   本田博太郎

監督・脚本・編集:鈴木聖史

あらすじ(シネマサイトより)
上京したものの挫折し、高校を卒業してから足を踏み入れていなかった北海道の旭川へ帰省を果たした松野(戸次重幸)。
親友が営むラーメン屋を訪ねた彼は、そこで高校時代の恋人だった美樹(美波)と再会する。
彼女に仕事を尋ねられた松野は、思わずクリエイターをしているとうそをつく。
それがきっかけとなって同窓会のモニュメント作成を任されるが、やがてうそがバレてしまう。
かえって恐れるものがなくなった松野は、無我夢中でモニュメント作りにのめり込んでいくが……。


以下、感想。



全てを描かず、観る側に描かれていない部分を想像させるような作品はよくあります。
作り手側では、その「描かれていない部分」の答えが決まっている場合は、
ばら撒かれたキーワードやヒントから想像して正解を導き出す気持ちよさがあるのだけれど、
作り手側でも、その「描かれていない部分」の正解が決まっていない場合は、
観る側の想像によって、無限の答えがいくつもいくつも存在するわけで、
なかなかスッキリしないケースが多いのです。

ずばり、この作品は、後者。
正解や解釈が無限に存在するパターンであります。
よって、観終わってすぐには、「あぁ、面白かった!」と即答できなっかたのが
正直なとこでした。

主人公の松野はいったい何がしたかったのよ?
何しに帰ってきて、何しに去っていくのよ?
モニュメントはどんなだったの?傑作だったの?なぜ最後に壊したの?
同級生たちは松野を許したの?もしそうならそれは何故なの?
松野のこれからは?
ラストシーンの雪虫を握りつぶして言う「汚ねぇ」のセリフの意味は?
雪虫は何かの象徴なの?
もう、疑問な部分が多すぎる。。。。


でも、そんな疑問を反復しながら、色んなシーンを思い返していると、
最初は腹立ちやイライラしか感じなかった松野という存在にも、
なぜだか救いが見えてくる気がするのです。
だってさ、帰郷後再会した友人たちに「変わんねぇなぁ!」と
言われてたということは、昔(高校生時)から松野はああいうタイプ
(自尊人が高くて、大口ばっかり叩いてて、自由で、人を巻き込んで、喧嘩っ早くて…etc.)
だったというコトで、そんなタイプだったのにもかかわらず、
再会してすぐに受け入れられてみんなで協力してくれてたわけでしょう?
最後にモニュメントを壊して去って行った後にも、
仲間たちは笑いあっていたもの。
きっとまた、「戻ってくんな!」と蹴りを入れられたにも関わらず、
再び戻って来た時には「久しぶりだなーーー!元気かよーー!?」って言って、
飲み会開いてくれちゃったりするんじゃないのかなぁ、
なんて風にも思うのですよね。

さて、どうなのかね?

しかし、松野という男は、、
あの無根拠な自身と、無自覚な図々しさと、
いきなりの自己落胆と、唐突な集中力と、
急な悟りめいた冷静さ…、
なんて自由なヤツなんだろうか!!!と、観ていてずっと思ってた。
ある意味スゴイな、と。


そして、この映画タイトルの「ホコリと幻想」の意味にも思いを馳せるのです。。。
答えは、きっと無限にあるのだろうけど。


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